派遣社員のうちにやっておくと、正社員になった瞬間に効くこと

派遣社員の時期を「正社員になるまでの仮の期間」だと思っている人は多いと思います。私もそうでした。

でも振り返ると、派遣のうちにやっていたことが、正社員になった瞬間から、そのまま武器になっていました。派遣という立場だからこそできた仕込みも、いくつかあります。

この記事では、23歳・年収260万の派遣社員だった私が、正社員になる前にやっていたことを、チェックリストにして書きます。派遣に限らず、契約社員や、入社したばかりの正社員でも使えるはずです。

具体的に何をしたかの詳しい経緯は派遣社員から3か月で正社員になるまでにやったことに書いたので、ここでは「何を仕込んでおくと、あとで効くか」に絞ります。

1. 「毎日・手作業・みんなが面倒」な仕事を見つけておく

派遣社員は、現場のいちばん近くにいます。誰が何に時間を取られているか、どの作業がみんなに嫌がられているかが、いちばんよく見える立場です。

私が最初に手をつけたのは、日報の報告とフィードバック用の分析でした。毎日1時間かかっていた手作業の集計です。「毎日やっている」「手作業」「みんなが面倒だと思っている」。この3つが揃った仕事は、改善したときの効果が大きく、しかも誰も手をつけていないことが多い。

正社員になってから探し始めるのでは遅いです。派遣のうちに、候補をいくつか見つけておく。これがあとで、最初の実績になります。

2. 提案で終わらせず、動くものを作っておく

立場の弱い人間の「こうしたらどうでしょう」は、たいてい「検討します」で終わります。

私は、関数とGASで集計を自動化して、実際に動くものを持っていきました。毎日1時間が10分になった。すでに動いているものを見せられると、相手は断る理由がありません。使ってみて便利なら、そのまま採用されます。

派遣のうちに作っておくと、正社員になった時点で「あの集計を作った人」という認識が、すでに周りにあります。ゼロから信用を積む必要がなくなります。

3. 成果を、数字で言えるようにしておく

「業務を改善しました」では、あとで何も残りません。「毎日1時間かかっていた集計を10分にした」「導入研修の工数を半分にした」。こう言えるように、改善する前の状態を、数字で記録しておく。

この数字は、正社員登用の判断材料になります。さらにその先、転職の面接で自分の実績を説明するときにも、そのまま使えます。私が25歳で幹部求人を受けたとき、語れる数字があったのは、派遣時代に記録していたからです。

数字は、あとから思い出そうとしても出てきません。改善する前に測っておく。これだけです。

4. 質問と提案を、セットで持っていく

派遣社員が課長と話す機会は、放っておくとほとんどありません。

私は、業務中の質問に、業務改善の提案を添えて持っていくようにしていました。「ここが分からないので教えてください」に「ここはこうしたら楽になると思うのですが」を足す。質問は、話す機会を自分から作るいちばん自然な方法です。提案を添えると、「言われたことをやる人」ではなく「仕事を良くしようとしている人」として覚えてもらえます。

正社員になってから上司との関係を作り始めるより、派遣のうちに作っておいたほうが、登用の話が来る確率も、来たあとの動きやすさも、まったく違います。

5. 周りの困りごとを、先に解消しておく

派遣社員が入ってすぐに業務を変え始めると、反発されることがあります。私が意識していたのは、この2つです。

  • コミュニケーションを密に取って、周りの困りごとを解消する
  • ひとりで進めず、協力を仰ぎながら進める

自分のやりたい改善を押し通すのではなく、周りが実際に困っていることを聞いて、それを解消する。進めるときは「手伝ってもらえませんか」と巻き込む。そのおかげで、周りの反応は非常に良かったです。

これが効くのは、正社員になった瞬間です。派遣から正社員、さらにマネージャーになると、昨日まで同僚だった人の上に立つことになります。そのとき、周りが「あの人が楽にしてくれた」と思っているか、「勝手に変えた人」と思っているかで、動きやすさが決まります。

6. 学ぶ時間を、先に確保しておく

関数もGASも、最初から書けたわけではありません。ひたすら検索して、1日2時間を学習に充てていました。

正社員になり、マネージャーになると、時間の自由は減ります。派遣のうちは、業務の範囲が決まっているぶん、時間の見通しが立ちやすい。学ぶための時間を確保しやすいのは、実は立場が弱いうちです。

いまなら、AIに聞けば、私が何時間もかけて調べていたことが数分で形になります。学ぶコストは当時よりずっと下がっています。

7. 目標を持って、その場にいる

最後に、いちばん地味で、いちばん効いたことです。

派遣先を「腰かけ」だと思って働いていたら、上の1〜6はどれもやっていなかったと思います。私がやれたのは、「30代前半で年収1000万」という目標があり、そこから逆算して「まずマネジメント経験が要る」と分かっていて、派遣先の管理職不足を「入口だ」と読めたからです。

目標がないと、目の前にある機会が機会だと気づけません。派遣の期間をどう使うかは、その先に何を目指しているかで決まります。

チェックリスト

派遣のうちに、次の7つを仕込んでおく。

  1. 「毎日・手作業・みんなが面倒」な仕事を見つけておく
  2. 提案で終わらせず、動くものを作っておく
  3. 成果を数字で言えるように、改善前の状態を測っておく
  4. 質問と提案をセットで持っていき、上司と話す機会を作っておく
  5. 周りの困りごとを先に解消し、協力を仰ぎながら進める
  6. 学ぶ時間を、時間の自由があるうちに確保しておく
  7. 目標から逆算して、その場にいる意味を決めておく

正社員になった瞬間に、この7つがすでに手元にあるかどうかで、そのあとの速度が変わります。私の場合、3か月で正社員、半年でマネージャー、1年半で課長代理でした。

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遊佐

Fラン卒・23歳で年収260万の派遣社員から、転職3回を経て28歳で年収900万の事業責任者に。学歴・資格・コネなし、あるのは数字で考える癖だけ。「23歳の自分に渡したかった地図」をここに書いています。

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