「周りからの見え方」を捨てたら、金も時間も余った

年収900万ですが、服はユニクロとGUで、服代は年間5万円ほどです。この話をすると「なぜ」と聞かれます。

答えは、服の話ではありません。私が「周りからどう見えるか」を、判断の軸から外したからです。

この記事では、見え方を気にしていた頃の私が何に金と時間を使っていたか、それを捨てたら何が余ったか、そして見え方を「道具として使う」のはまた別の話だ、ということを書きます。

見え方のために、払っていたもの

振り返ると、20代前半までの私は、かなりの金と時間を「見え方」に払っていました。

金。 大学生の頃、ブランド物を買っていました。理由は、周りからの見え方を気にしていたからです。でも、持ってみても高揚感はなく、充実した気持ちにもなりませんでした。欲しかったのは、その服やバッグではなく、「それを持っている自分が、どう見えるか」でした。物そのものへの満足がないので、買った瞬間がピークで、あとは何も残らない。

時間。 何を着るか、何を持つか、それがどう見えるか。考える時間も、買い物で悩む時間も、見え方のためでした。

判断。 これがいちばん大きい代償でした。受験に失敗したとき、私は逃げるように別の学科を選び、周りには「最初からここが第一志望だった」と説明していました。部活動で控えに回ったときは、ケガを言い訳にして、大学の推薦を辞退しました。どちらも、「できる人間だと見られたい」という見え方を守るために、事実のほうを書き換えていました。

見え方を守るために、金と時間を使い、負けから学ぶ機会まで捨てていた。それが20代前半までの私でした。

捨てたら、何が余ったか

23歳で仕事も恋人も失い、取り繕う相手がいなくなったとき、見え方を守る意味がなくなりました。そこから、他人の評価や世間の価値観に惑わされず、物事の本質を自分で読み解こうと決めました。

捨ててみると、3つのものが余りました。

金が余った。 服はユニクロとGUの下着、セットアップ、エアリズムのTシャツを白黒3枚ずつ。大事な日に着る服が各シーズン2、3着。これで年間5万円です。浮いた分は、コートや靴や財布のように、品質の差が使い心地に出るものと、次に稼ぐための元手に回しています。

時間が余った。 何を着るかで迷わない。買い物で悩まない。誰にどう見られるかを考えない。その時間は、学ぶ時間と、目標に向かう時間になりました。

判断の軸が戻った。 これがいちばん大きい。「周りにどう見られるか」を外すと、残るのは「自分の目標に近づくか」だけです。転職先を選ぶときも、「世間で良いとされている会社」ではなく「自分の目標に届く席かどうか」で選べるようになりました。年収500万で評価もされていた会社を辞める判断も、見え方を気にしていたら、できていなかったと思います。

ただし、見え方を「道具として使う」のは別の話

ここで、矛盾に見えることを書きます。

私は25歳のとき、幹部求人に落ち続けて、「誰もが知る大企業に一度在籍すれば、疑いの目が消える」という仮説を立てました。そして実際に大企業に入り、看板を借りて、次の転職を通しました(「大企業の看板」という仮説)。

これは、見え方を利用しています。捨てたはずの見え方を、使っている。

違いは、誰のための見え方かです。

  • 捨てたのは、自分の満足のための見え方。ブランド物を持って気分が良くなる、できる人間だと思われて安心する。これは、自分の中の不安を埋めるための出費で、何も生みません
  • 使ったのは、相手の判断材料としての見え方。初対面の面接官は、私の実績を確かめる手段を持っていない。だから、相手が確かめなくても信じられる材料を用意した。これは、相手のための情報設計です

自分が気持ち良くなるための見え方は捨てる。相手が判断しやすくなるための見え方は、道具として使う。この線引きをしてから、見え方に振り回されることはなくなりました。

捨てるための3つの問い

「見え方」を判断から外したいと思ったら、金や時間を使う前に、次の3つを自分に聞いてみてください。

  1. これは、誰のためか。 自分の満足のためなら、その満足は買った瞬間にピークで、あとに残るか
  2. これを持たない自分を、誰が困るか。 困る人が誰もいないなら、それは見え方のための出費です
  3. 見え方に使っている金と時間を、目標に向けたら何ができるか。 私の場合は、年5万の服代と、迷わない時間でした

まとめ

  • 20代前半までの私は、金も時間も、判断の軸も、「周りからの見え方」に払っていた
  • ブランド物に高揚感はなかった。欲しかったのは物ではなく、見え方だった
  • 見え方を捨てたら、金と時間が余り、判断の軸が「目標に近づくか」の1本に戻った
  • ただし、相手の判断材料としての見え方は、道具として使う。捨てるのは、自分の満足のための見え方だけ
  • 金や時間を使う前に、「これは誰のためか」を問う

服がユニクロなのは、結果です。理由は、見え方を判断から外したことにあります。

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遊佐

Fラン卒・23歳で年収260万の派遣社員から、転職3回を経て28歳で年収900万の事業責任者に。学歴・資格・コネなし、あるのは数字で考える癖だけ。「23歳の自分に渡したかった地図」をここに書いています。

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