買って良かったものの話は、誰でも書きます。買って後悔したものの話は、あまり書きません。でも、基準は失敗から生まれます。私の買い物の基準にも、失敗から足したルールがあります。
この記事では、その失敗をひとつ書きます。
1万円のプロジェクター
買ったのは、安価なプロジェクターです。価格は1万円ほど。
買った理由は、はっきりしています。「たまにしか使わないから」。頻繁に使うものではないし、映像を映すという目的は果たせるだろう。だったら、安いもので十分だ。そう判断しました。
結果は、音が悪く、映像も悪かった。
映るには映ります。でも、映画を観ようという気にならない。せっかく大きな画面で観るのに、音がこもり、映像がぼやける。数回使って、使わなくなりました。
1万円が、そのまま無駄になりました。安物買いの銭失いです。
なぜ失敗したのか
当時の判断を分解すると、こうなります。
- 使用頻度が低い → 金をかける価値が低い → 安いものでいい
一見、合理的です。でも、抜けていたことがあります。使用頻度が低くても、使うときには「ちゃんと使えること」が必要だということです。
たまにしか使わないものが、その「たまに」のときに使い物にならなければ、頻度はゼロになります。安いものを買ったせいで、使う機会そのものがなくなった。1万円で「使わないもの」を買った形です。
もうひとつ。私はプロジェクターが、本当は欲しかった。大きな画面で映画を観たい、という気持ちがあった。それなのに「たまにしか使わないから」と、自分の欲しさを値切った。欲しいものに遠慮した結果が、使わないものを買うことでした。
足したルール
この失敗から、買い物の基準にルールをひとつ足しました。
自分が本当に欲しいと思うものには、遠慮せず、いいものを買う。
「ロゴには払わない。性能には払う」が私の基準です(金をかけるもの、かけないもの)。プロジェクターの失敗は、性能に払うべきところで、払わなかった失敗でした。
安いものを選ぶのが正しいのは、品質の差が体感できない消耗品のときです。Tシャツや下着は、迷わず安定した品質のものを買う。でもプロジェクターは、音と映像の差がそのまま体感に出るものでした。そこで安いものを選ぶのは、基準の適用を間違えていた。
「たまにしか使わないから」は、危険な言葉
買い物で、この言葉が出てきたら、一度立ち止まってみてください。
「たまにしか使わないから、安いものでいい」は、たいてい次のどちらかです。
- 本当にどうでもいいもの。 なら、買わなくていい。たまにしか使わず、どうでもいいなら、なくても困りません
- 本当は欲しいけれど、頻度を理由に自分に遠慮しているもの。 なら、いいものを買う。頻度が低くても、使うときに満足できなければ意味がありません
「安いものでいい」という選択肢は、この2つの間にある中途半端な逃げ道です。私はそこに1万円を落としました。
まとめ
- 「たまにしか使わないから」と1万円のプロジェクターを買った。音も映像も悪く、使わなくなった
- 使用頻度が低くても、使うときにちゃんと使えなければ、頻度はゼロになる
- 本当は欲しかったのに、欲しさを値切った。それが失敗の原因
- 足したルール:自分が本当に欲しいと思うものには、遠慮せず、いいものを買う
- 「たまにしか使わないから安いものでいい」は、買わないか、いいものを買うかの、どちらかにする



